解説 by ルールスタッフ 浅野利三郎 | |
![]() パールボウルトーナメント決勝は、東京ドームでDEERSのキックオフで試合開始。 シーガルズ最初の攻撃をDL#90鈴木のロスタックルなどでパントに追い込むものの、 DEERS最初の攻撃もQBサックを決められパントとなる。 両チーム共にディフェンスが好調でパントを更に1回ずつ蹴りあった後、 シーガルズに12ydラン、17ydパス等でDEERS陣26ydまで攻込まれる。 ここからシーガルズにフィールドゴールを狙われるが、ボールは左に逸れて失点を免れる。 DEERSの攻撃が進まずパントとなると、シーガルズに8yd・21ydのパスを通され、 DEERS陣43ydに進まれたところで第1Qが終了する。 ![]() シーガルズに3yd・10yd・4yd・5yd・2ydとラン攻撃を主体にDEERS陣16ydまで迫られるが、 フィールドゴールの最小失点で切り抜ける。(0-3) DEERSの攻撃は1stダウンが奪えずパントとなるが、 シーガルズの攻撃にDL鈴木とLB#51比留間とでQBサックを決め、前進を許さない。 シーガルズのパントにRB#29丸田のリターンでDEERSはシーガルズ陣50ydからの攻撃となるが、 DEERSのパス攻撃でシーガルズにインターセプトを奪われ、ピンチを招く。 インターセプト後のDEERS陣33ydからのシーガルズの最初の攻撃で、 短いパスをキャッチされた後にエンドゾーンまで走られてタッチダウンを奪われる。(0-10) しかし、直後のシーガルズのキックオフで、WR#2中川がなんと93ydのリターンタッチダウンを奪い返し、 DEERSは試合の主導権を渡さない。(7-10) シーガルズの攻撃にDL#92西川とLB#42牧内とがロスタックルを決めてパントに追い込むものの、 DEERSの攻撃はまたしても1stダウンが奪えずパントとなる。 シーガルズに6yd・11ydを走られ、DEERS陣30ydで1stダウンを奪われるが、 DL西川がQBサックを決め、DL#8長谷川がショベルパスに素早く反応し、パントに追い込み、前半が終了する。 ![]() 後半になってDEERSの攻撃が進みだす。RB丸田の3回連続ランで1stダウンを更新すると、 QB#10尾崎からWR#18前田に7ydパス、WR#15大谷の9ydラン、再びWR前田に22ydパス、 そしてQB尾崎の12ydランでシーガルズ陣10ydに迫る。 タッチダウンは奪えなかったもの、23ydのフィールドゴールをK#26鹿島が決めて同点に追い着く。(10-10) シーガルズの攻撃を1stダウンを与えずパントに追い込む。 DEERSはQBを#12山城にスイッチすると、WR#7植村に5yd・TE#1庭野に4ydパス、 RB#38佐藤のランで1stダウンを更新するが、後が続かずパントとなる。 シーガルズの攻撃を自陣9ydからのパントに追い込み、DEERSはシーガルズ陣44ydからの攻撃となる。 QB尾崎がWR前田に9ydパスを通したところで最終の第4Qに突入する。 ![]() 第4Q最初のプレーで、QBキープのランで1stダウンを更新したと思った瞬間、 ボールを弾かれてファンブルし、攻撃権を奪われてしまう。 シーガルズに5yd・7yd・17ydのパスを決められるが、 次のパスプレーでDB#4山本吉がインターセプトを決めて失った攻撃権を奪い返す。 QB尾崎の8ydラン、RB丸田の5ydランで1stダウンを更新する。 しかし、続くプレーでQBサックを受けてボールを零し、 このボールを拾われ45ydのファンブルリターンタッチダウンを奪われてしまい、再びリードを許す。(10-17) DEERSが反撃する。QB尾崎からパスを受けてRB佐藤が26ydを前進し、WR#25小嶋が16ydパスをキャッチする。 RB#20岩倉の7ydラン・RB佐藤の4ydランでシーガルズ陣4ydで1stダウンを獲得する。 しかし、2回のランプレーとパス失敗で4thダウンとなり、 ギャンブルプレーもエンドゾーンまでの僅か1ydが届かず得点を奪えない。 シーガルズの自陣ゴールライン直前からの攻撃に、DEERSディフェンスが襲い掛かる。 1回目のランで前進を許さず、 2回目のランではDL#9佐倉のロスタックルが見事に決まりセイフティーを奪い取る。(12-17) セイフティー後のシーガルズの20ydからのフリーキック(キックオフと同等)に RB丸田が15ydをリターンしてDEERSはシーガルズ陣50ydからの攻撃となる。 このチャンスにDEERSは見事なランプレーを見せる。RB丸田が6ydを走ると、次にRB佐藤が35ydを走る。 そして、シーガルズ陣9ydからRB丸田が快心のランで逆転のタッチダウンを奪い取る。(18-17) 残り時間3分27秒、得点差を考えて(1点差からキックで2点差にしてもフィールドゴールを奪われた場合3点なので意味がないため) TFPのトライはフィールドゴールではなく、2点を取るタッチダウンを奪いに行く。 QB尾崎がワイドに広がったWR植村にパスを投げ、パスをキャッチした植村は走って来たRB丸田にトス、 このボールを受けた丸田がエンドゾーンに走りこんでTFPを成功させる。(20-17) シーガルズが最後の反撃を試みる。 13ydパス・20ydパス・8ydパスでDEERS陣26ydにボールを進め、同点のフィールドゴールを狙う。 しかし、スナップ前にシーガルズのOLが動き5ydを後退する。 すると、距離の長くなった48ydのフィールドゴールトライを諦め、ギャンブルの攻撃を選択する。 ギャンブルを失敗に終らせれば勝利が確定するが、17ydのパスを通され、今度は逆転のタッチダウンを奪われるピンチとなる。 3回のパス攻撃を失敗に終らせ、DEERS陣16ydからのフィールドゴールトライに追い込む。 入れば同点となるキックは、僅かに左に逸れて勝利が確定した。 残り時間1分8秒、DEERSはニーダウンで時間を消費させ、最後はカウントダウンで勝利を挙げた。 激戦を制し、第33回パールボウル優勝・パールボウル2連覇を達成した。 |
森ヘッドコーチコメント | |
![]() ―勝敗を決定づけたことは? 「一番は4Qになっても最後まで集中力が続いたこと。 前半の内容がだめでも我慢ができて、集中力が途切れなかった。」 ―秋に向けて一言 「選手はメンタル面でも頑張ってくれたが、 一つひとつのプレーを見ると、決して質が高いものばかりではない。 大きいミスもたくさんあり、本当ならもっといいプレーができたはず。 勝ったことは喜ばしいが、質の高いプレーで勝てるようにしたい。」 |
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