DEERS HOME 試合結果

2011年10月13日(木) XリーグEAST 1st STAGEリーグ戦第四節

鹿島DEERS VS 富士通フロンティアーズ
会場: 東京ドーム / 試合開始時刻: 19:00 / 試合終了時刻: 21:15
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
鹿島DEERS 0 7 10 7 24
富士通フロンティアーズ 3 0 7 6 16
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(photo_num)

  • 選手入場前
  • TE#8長谷川選手
  • DEERSディフェンス
  • RB#34藤森選手
  • WR#2中川選手

得点経過

TEAM Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG
富士通 1 04:39 FG #11西村 36
鹿島 2 10:57 PASS #12加藤→#2中川 9 KICK #14青木 G
鹿島 3 03:53 FG #14青木 38
鹿島 3 06:20 PASS #12加藤→#34藤森 21 KICK #14青木 G
富士通 3 08:15 PASS #18出原→#87大矢 27 KICK #11西村 G
富士通 4 06:34 RUSH #30金 3 KICK #11西村 NG
鹿島 4 10:41 PASS #12加藤→#2中川 12 KICK #14青木 G
内容 鹿島 富士通
1.ファーストダウン(回数) 20 16
2.攻 撃(回数-獲得ヤード) 58-344 Yds 63-326 Yds
 パ ス(試投-成功-インターセプト-獲得ヤード) 28-19-0-256 Yds 30-16-1-168 Yds
 ラ ン(回数-獲得ヤード) 30-88 Yds 33-158 Yds
3.反 則(回数-損失ヤード) 4-44 Yds 6-55 Yds
4.ファンブル(回数-喪失) 3-3 0-0
5.フィールドゴール(回数-成功) 2-1 3-1
6.ボール所有時間(1Q12分・計48分) 25:42 22:18
改ページ

解説by ルールスタッフ 浅野利三郎

1Q

 1stSTAGE第四節は東京ドームで、1stSTAGE優勝を掛けて富士通のキックオフで試合開始となる。
 このキックオフをWR#11前田が34ydをリターンし、DEERSは自陣46ydからの攻撃となるが、 DEERS最初の攻撃は1stダウンを奪えずパントとなる。
 富士通最初の攻撃は、6ydラン・8ydパス・15ydパス・20ydパス等でDEERS陣19ydまで迫られ、 36ydのフィールドゴールで先制点を奪われる。(0-3)
 DEERSはQB#10山城からWR前田へ13yd、RB#34藤森へ13ydパス等で相手陣34ydまで攻込むが、 QBがセンターからのスナップを受け損なって攻撃権を失う。
 富士通の攻撃にDL#93重近がロスタックル、次のプレーでもDL#9佐倉がロスタックルを決めてパントに追い込む。
 DEERS攻撃はなかなかリズムに乗れず、パントとなり1Qが終了する。

2Q

 富士通の攻撃をパントに追い込むとDEERSの攻撃が進み出す。  QB#12加藤がWR#18永川に10yd、WR前田に27yd、再びWR永川に18ydのパスを通すと、RB#29丸田が5yd、RB藤森が11ydを走る。 しかし、相手陣20ydからボールを進められず、同点を狙ったフィールドゴールも失敗に終る。
 富士通に10ydパス、28ydランでDEERS陣に攻め込まれる。 しかし、ディフェンスが踏ん張りフィールドゴールに追い込むと、このフィールドゴールをブロックし、DEERSは自陣37ydからの攻撃となる。
 DEERSはQB加藤のパスが冴える。WR永川に7yd、WR前田に9yd、再び、WR永川に10yd、WR前田に22ydパスを成功させる。 最後はWR#2中川が9ydのタッチダウンパスをキャッチし、遂に逆転する。(7-3)
 前半残り6秒、富士通がDEERSエンドゾーンに投げたロングパスを失敗に終らせて、前半が終了する。

3Q

 富士通の攻撃にDB#21加藤のQBサックでパントに追い込むと、 パントスナップが乱れてキックはまっすぐ飛ばず、DEERSは相手陣36ydからの攻撃となる。
 このチャンスにRB#38佐藤が12ydを走り、最後はK#14青木が38ydのフィールドゴールを成功させて点差を広げる。(10-3)
 富士通の攻撃に今度はDB#4山本がQBサックを決めてパントに追い込む。
DEERSはWR中川の12ydのパントリターンと相手の反則でチャンスを掴むと、  QB加藤がWR永川に18ydパスをヒットさせ、最後はWR藤森に21ydのタッチダウンパスを成功させる。(17-3)
 富士通も反撃する。15ydパス、8ydパス、7ydランでDERRS陣27ydにボールを進めると、 ここから、エンドゾーンへの見事なタッチダウンパスを成功させる。(17-10)
 DEERSの攻撃は反則もあってパントとなるが、 富士通の攻撃もDL#99海老澤のロスタックルでパントに追い込み、第3Qが終了する。

4Q

 DEERSは自陣1ydからの攻撃で、QB加藤がWR前田に14yd、WR永川に14yd、WR中川に18ydパスを成功させるが、 ランプレーでボールを落とし攻撃権を奪われる。
 富士通の攻撃で22ydを走られDEERS陣に攻込まれるが、 DL#90鈴木のQBサックやLB#42牧内のロスタックルで前進を許さず、フィールドゴールも失敗に終らせる。 しかし、次のDEERS攻撃はQBサック・ファンブルで攻撃権を奪われて再びピンチを迎えると、 3回のランプレーでタッチダウンを奪われる。 富士通の同点を狙ったトライフォーポイントのキックはDL#44小宮がボールを手に掠らせて失敗に終らせる。(17-16)
 残り時間5分26秒、DEERSは時間を使いながら攻撃を組み立てる。 QB加藤がWR#7植村に24ydパスを通すと、RB藤森が13ydを走る。 再びQB加藤がWR永川に9yd、WR植村に5ydパスを通すと、RB佐藤が9ydを走る。 そして、とどめはWR中川に12ydのタッチダウンパスを成功させる。(24-16)
 富士通の最後の反撃にDB加藤がパスインターセプトを決めて試合終了となる。

森ヘッドコーチコメント

森ヘッドコーチ ―試合を終えて
 得点差、試合展開、スタッツのどれを見てもどちらが勝ってもおかしくない試合だった。 我々の方がほんの少しだけ勝負所で富士通さんより良いプレーができたことが勝因だと思う。 勝負所で少し上回れたのは、フィールドにいた選手だけでなく、控えの選手、コーチ、スタッフ のチーム全員が自分の役割を理解して、そこに徹することができているから。 反省点や課題も多くあるが、選手は非常に良いプレーをしてくれた。特に粘り強く守って オフェンスのミスをカバーしてくれたディフェンスと、強力な相手DLに対してQBを守ったOLは 本当によく頑張ってくれたと思う。
―次節に向けて
 オフェンスは毎試合ターンオーバーが出ている。ディフェンスは、タックルがまだまだ甘い。 スペシャルチームも毎試合必ず最低ひとつはミスが出ている。課題や反省点が多いということは まだまだ我々は強くなれるということ。具体的にひとつずつ練習で潰していきたい。 オール三菱ライオンズは、強豪大学出身の良い選手が多数在籍し、対戦相手の弱いところを 分析してそこを突いてくる一筋縄ではいかないチーム。試合間隔が短いが、できる限りの準備をして 試合に臨みたい。

選手コメント

RB#29丸田選手

■丸田主将
【これぞ激闘!の富士通戦、最も私の印象に残ったシーンは実はフィールド上ではなくハーフタイムの選手達の実に活き活きとした表情でした。押しも押されぬ強豪が相手。その強さは本物だった。そして、その強さを心から楽しんでいる・・・。自らを極限まで鍛錬し、今日、このフィールドに立てた者達だけに許される独特の高揚感に満ちていました。この素晴らしきチームを牽引する#29RB丸田主将に、大一番を終えての話を聞きました。】

―ナイスゲームでした。モメンタムの揺れ動きはあったけどみんな最後まで気持ちが折れることなく、楽しみ抜けたように思えました。
 とにかく勝てた事が一番。本当によかったです。相手が強ければ強いほど、集中力は増します。前半、なかなか得点をあげられなかった時間帯でも、ディフェンスはよく止めていたし、オフェンスもボールを動かし、進める事は出来ていた。焦らず深刻になり過ぎず冷静にやれたと思います。ディフェンスが粘りに粘って、オフェンスも弱気にならず最後の最後まで攻め倒す。うちの形ですね。これを続けていかないといけません。
―最高の形でのリーグ突破も見えてきました。次戦以降に向けて決意を聞かせてください。
 真の強豪の「必死」を相手に得た今日の勝利は大きいと思います。少なくともこれまでやって来た事が間違っていなかったという自信には繋がるでしょう。ただし、我々の目標はあくまでもJXBとライスを制しての日本一です。その意味では、実は我々はまだスタートラインにすら立てていない。今日の試合も多くのミスがありました。第4QにQB#12加藤が受けたサック・ファンブルは、完全にパスプロテクションの役割を果たせなかった自分の責任です。最後の最後まで自分自身やチームの課題を突き詰め続けていくこと。スタートラインに立つ事、実はそれイコールゴールであるつもりで日本一に向けて邁進していきます!



WR#7植村選手

■WR#7植村選手
【怪我を克服し前節のパイレーツ戦から復帰。この試合も要所で絶妙のパスキャッチで我々を魅了する「チーム最年長」「三代前のキャプテン」「過去二回の日本一を経験した男」「永遠の若大将」「長老(WRユニット内での呼び名)」「走る課長(職場での呼び名)」「国宝(筆者からの呼び名)」などなど、まさに呼称のデパート#7WR植村選手に話を聞きました。】

―ナスプレーでした。前節の復帰から安定した活躍を見せてくれています。
 QB#12加藤さんが自分をターゲットに狙って下さったおかげです。加藤さまさまです。
 ⇒筆者註:隣でQB#12加藤選手も着替え中。そこで・・・QB加藤選手にも一言。
 #12加藤:植村大先輩にキャッチして頂く事で、皆さんに「フットボールってこんなに楽しいんだ!」と感じて頂けたと思います。本望です。植村さんは来年もプレーしてくれると確信しています。
 ⇒筆者註:年齢差16歳でのパス&キャッチ。これまで様々な記録を更新してきた植村選手。これも間違いなくDEERS創立以来の新記録と思われます。調べてみます!
 今日は巡り会わせも良かったです。2本目のパスキャッチの場面は、足が攣ったWR#11前田の代役でしたし、美味しい場面だったと思います。ただ、数少ないワンチャンスをモノに出来たことは嬉しいですね。自分が大ベテランという事は自覚していますし、果たすべき役割がプレーだけでは無い事も理解しています。それでも現役を続行する限り、やっぱりプレーで貢献したいですから。相手も、自分が入ると「パスは無いな」と思っているようなところはありました。「そうはいかないぞ」という部分も見せられたかな。パスキャッチはやはりレシーバーの本能です。これからも狙っていきます。
―次戦以降に向けた決意を聞かせてください。
 今日は試合後のお客様の見送りをさせて頂きました。皆さん、心から楽しんで頂けたご様子で、多くの方々が握手を求めて下さいました。夜のドームでの試合という事もあって、美味しくお酒を召し上がって頂けた方もたくさんいらっしゃったようです。本当に有難く嬉しい事です。何よりも有難い。皆様のご声援、ご支援が選手達にとって最高のモチベーションになります。この場を借りて、あらためまして厚く御礼申し上げます。次戦以降も「フットボールって楽しい!」と思っていただけるように全力で闘う事が一番の目標です。個人としては今日のようにワンポイントでも使ってもらえたら、しっかりと役割を果たしていく事ですね。最年長タッチダウン・・・、当然狙っていきます!



WR#2中川選手

■WR#2中川選手
【今シーズンも絶好調のWR#2中川選手。この日も2つのタッチダウンを決めてくれました。パス多用型に変貌を遂げつつあるDEERSオフェンス。今年は、その要となるWRのポジションリーダーも担っています。】

―今日もナイスプレーでした。ここ一番の強さは本物ですね。
 (開口一番、自ら・・・)今日の自己採点言ってもいいですか?20点です。最悪でしたほんま。
―なんで?2つのタッチダウンを含め最高のパフォーマンスだったけど?
 前半に大事な場面でキャッチミスをしでかしてます。あれでオフェンスの流れを一度止めてしまった。痛恨の反省ポイントです。他のプレーは出来ていてもあれだけでマイナス80点。みんなにも悪い事しました。ほんますんませんです。
―厳しい自己採点ですね。とは言え、やはり今日も含めて今シーズンのタッチダウン率は凄い。
 今日はほんまにQBのチョイスとみんなのブロックのお陰です。本当に自分個人の力では全く無かった。2本とも周りのプレーヤーが賞賛されるべきタッチダウンでした。今日、唯一自分が出来た事と言えば、ミスの後でも気持ちを落とさずにやれた事だけです。相手がここまで強くなってくると一対一で完全に勝ち切るのは難しい。個人技で一発・・・はまず難しい。コツコツとヤードを積み重ねて全員でタッチダウンを獲得する。これからの厳しい試合は今日のような攻め方を続けていく事になると思います。今シーズンの記録については、本当に「運があるかな」と。怖いくらいですが、持っている運であれば持ち続けたいですね。
 ⇒筆者註:今シーズン、獲得総ヤードとキャッチ回数は同僚のWR#18永川選手に譲るものの、タッチダウン数は圧倒の8回。しかも14回パスキャッチ中の8回という、とてつもない高タッチダウン率を誇っている。
―次戦以降に向けて、チームとして個人として目標を聞かせてください。
 チームとしては2年前に果たせなかった全勝での日本一。これは絶対に成し遂げたい。個人としてはリターンでゲームのモメンタムを掴むようなプレーをしたいです。とにかく前向いて頑張っていきます。



DB#21加藤(公)選手

■DB#21加藤(公)選手
【今シーズンも安定とリスクテイクの抜群なバランスを発揮する鉄壁のDB陣。オールジャパンでも活躍したDB#21加藤選手も早くも6年目のシーズンを迎えました。この試合、鋭い出足のQBサック、相手OLの足元を恐ろしいスピードで擦り抜けたRB完封、2度のパスカット、そして試合を決めた終了間際のインターセプトと、DBとして全てのプレーを完璧に魅せてくれた加藤選手に話を聞きました。】

―今日は技のデパート、本領発揮でした。最後のインターセプトは圧巻でした。
 すべて美味しいところを頂けた・・・という感じです。ラッキーでした。サックもフリーでイけた場面でしたし。ただ、お膳立てされたように出現した場面で、そこでやるべき事が出来た、モノに出来たという点はよかったと思います。
 ⇒筆者註:インターセプトは相手レシーバーがジャッグルし、必死に掴みに行ったものの最後は弾いてしまったボールを、「それしか無いタイミングで、そこに居るか?!」の地面スレスレで加藤選手がキャッチしたもの。神業としか思えないマジックハンドでした。
―自らも中堅からベテランの域に入ってきました。ルーキーの頃と比べて自分の中で変化はありましたか。
 そうですね。あまり考えた事はないのですが、強いて言えば逆に自分のプレーに集中できるようになったかなと。自分がやるべき事をしっかり果たす事が、チームのみんなと様々な事を分かち合う土台になるという感覚でしょうか。
―次戦以降に向けて一言!
 すべて強い相手になります。それだけはわかっている。それでも、我々のやるべき事は変わりません。反省点はずっとあり続けるでしょう。それらをきっちり修正しながら、やるべき事を、やるべきように、やり切る。それだけです。


(広報担当:古澤 靖彦)